快適な睡眠を得る条件

もっと記憶力を高めたい、クリアな脳にしたい、脳を活性化して仕事の効率を高めたい、と誰もが願うことだと思います。でも、どうすればいいのでしょう。その答えは睡眠のなかに隠れています。睡眠とは、単に脳を休ませるだけではなく、脳の働きを高めるために必要不可欠なアクティブな活動なのです。ここからは、睡眠と脳に関わる話題を中心に、睡眠というワンダーランドを見ていきます。

脳を覚醒させるレム睡眠

某教授によると、「睡眠とは脳による脳の管理技術である。睡眠の役割を整理すると、脳を創り、脳を育てる、脳を守る、脳を修復する、脳をよりよく活動させる、ということになる」そうです。では、人間にとって、睡眠はいつから始まるのでしょうか。人間の生命活動は受精の瞬間から始まりますが、受精卵には睡眠も覚醒もありません。その後、受精卵が細胞分裂を繰り返し、個体化が進み、胎児となります。しかし、中枢冲経や内臓が発達したり胎児でも、大脳がほとんど発達していない段階では、睡眠と覚醒はありません。

しかし、大脳が発達してくると、最初にレム睡眠が出現します。睡眠の始まりです。レム睡眠中の祈生児は中枢神経系や筋肉系が刺激され、さかんに細かく動きます。この睡眠は「睡眠」と呼ばれます。これは、レム睡眠が大脳の機能を発達させ、意識を覚醒に近い状態に導くためと考えられます。つまり、大脳を生育する機能をレム睡眠が担っているということです。